トレーラーハウス

<意味>

トレーラーハウスとは、キャンピングトレーラーの体裁を取りながら、特定の場所に定住する目的で設置するキャンピングカーのこと。電気や水道、下水道などを車両内で完結させず、公営企業のサービスを直に受け入れるものも多く、「タイヤがついたプレハブ住宅」と考えても良い豪華なものもある。
2012年年末、女川町清水に トレーラーハウス宿泊村『エルファロ』がオープンした。現在40棟設置されている。
短期間で設置可能なトレーラーハウスは津波で8割の家屋を失った女川町にとっては最適な施設だったのです。
『エルファロ』とはスペイン語で『灯台・希望』の意味である。

 

トレーラーハウス

女川町宿泊村協同組合の理事長佐々木里子さんにお話を伺いました。

【トレーラーハウスの宿泊村を作られた経緯を教えてください。】
 もともと町内の旅館「奈々美や」の三代目として働いていましたが、被災してしまい再建の目途が立たない状況でした。震災の後は親戚やたくさんのボランティアが町を訪ねてきましたが、泊めてあげられる場所がまったく足りませんでした。
 そこで津波によって旅館を失った同業者と共に女川町宿泊村協同組合をつくり、もう一度女川の地で宿泊施設を運営することに決めました。
 トレーラーハウスを選んだのは町の工事に合わせて場所を変えて運営できるからです。キャンピングカーのような内装を想像する方も多いですが、室内はホテルとなんら変わらない仕様で快適に過ごして頂けますよ。

【カラフルな外観にしたのはなぜですか?】
 震災直後は町全体が瓦礫に埋め尽くされて茶色の世界になってしました。瓦礫が片付いてもアスファルトやコンクリートがむき出しになった色のない世界でした。これだけのトレーラーをせっかく置くのだから、一ヶ所ここから色をつけていけばみんなの心が和むのではと思ったからです。人工的ではなく自然になじむこの色で、被災地であることを忘れられる場所を目指しました。

【将来的な展望をお聞かせください。】
 もともとの旅館も家族経営で、お客さんとは「ただいま」「お帰り」と言い合うような関係でした。そんな親戚を家に招くような温かいおもてなしをこれからも続けていきたいと思っています。
 今後は町の工事状況に応じてこの宿泊村も移転や分散させる必要が出てくると思いますが、どこにあってもこのおもてなしのスタイルを引き継いで「エルファロをみてほっとした、安心した」と言ってもらえる施設にしていきたいです。

【これから女川を訪れる観光客の方にメッセージをお願いします。】
 観光客の方にお伝えしたいメッセージは二つあります。
 ひとつはいろんな魅力ある町民に触れてほしい。被災者に声をかけるのは気が引けるかも知れませんが、今は震災もバネにして強く生きています。いろんな経験を積んでいるので面白い人が多いですよ。
 もうひとつは、「復興」の目撃者になってほしい。観光客の中には震災当初にボランティアにも来る事ができず、今さら訪ねるのを後ろめたく感じている方もいらっしゃると思います。しかし、まだまだ復興の途上です。今の街をみて、さらに数年後もっと発展した街をみて一緒に復興を喜んでほしい。これからでも遅くはないですし、一層面白くなっていくと思いますよ。

佐々木理事長

女川町宿泊村協同組合
宮城県女川町トレーラーハウス宿泊村
理事長 佐々木 里子さん

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